昇給の話について不満に感じているという
スタッフを間を取り持つ形で話をする機会がありました。

話を聞くとこんな感じです。

「こんなに1日中働いて手取り●●っておかしいです」

「同級生をみても、こんな待遇はない。休みも週1度だし、ボーナスもない。」

こんな話しが永遠と続きました。

一通り聞き終わると、言えずにいたことを、吐き出したのか
そのスタッフがスッキリとしていました。

取りあえずここまでで役割の半分は終了です。

現場スタッフは言いたい事を吐き出せる環境がなかったの
です。
それを吐き出せただけでも、もんもんとしていた彼の表情は霧が晴れたようになっていました。

あなたは部下の「はけ口」として立場をとったことはありますか?

組織はピラミッドになっており、上から順に「言いたい事が言える環境」で下へ行けばいくほど
「ものが自由に言えない環境」となっていきます。

そして自由に言えない環境は、やがて「愚痴に変わります」

そしてその愚痴がやがて・・・

組織を腐敗させます。

愚痴をいわれる組織ほど、末端のスタッフが吐き出す場所がありません。
上司のアンテナがそういうところに疎いのです。

ただ「なるほど。そうだよね。うんうん。」

この言葉だけで随分と心が軽くなるでしょう。

それだけで50%の仕事が終わります。

では残りの50%はどうするのか?

もちろんそれを改善するために自分がどのような立場を取るのか?

実際の数字をだして、行動を整理して、そして結果を並べ
て話をします。

明確な目標設定をするチャンスなのです。

これを上司は定期的に行うようにしてみてはいかがでしょうか?

お金というものは、最もわかりやすい形で話を進められます。

数字がベースだからです。

お金に心を乱されてもいけませんが、時にはわかりやすい形で部下の不満を吸い上げる
ことも必要です。

そんなことを学ばせてもらいました。

もう一度繰り返しますが、一方的に吐き出した彼の顔は霧が晴れたように
とても穏やかで本来の彼の表情に戻っていました。