現在ある駅前の老舗であり
高級クラブから相談を受けています。

テニススクールの売り上げ自体は
元々それほど大きなものではなかったのですが

母体である本社が全く別の事業をしており
そちらの経営が悪化し、赤字事業であるスクール
にメスが入ったという訳です。

言葉は悪いですがこういった運営状況であると
多くの現場社員の方々は、

「テニススクールで採算をとっている」
スクールと違い、危機感があまりありません。

実際にそのスクールのコーチの皆様は

・うちは母体が安定しているから
 多少スクールが赤字でも問題ないんだよね~

・ボーナスや福利厚生、就業規則がしっかりしていて
 やはり大企業がバックにいると安心、安心

という風に思っていたと言います。

それが一転。

数字が上がらない事業部を廃止。
もっと数字が上がる会社に業務委託をするという話が浮上。

しかしそれでもまだ

・ああ、たまに噂であるんだよね~

・なんかそんな話も出てるらしいけど・・

・そんに本社の業績が悪いのかな~

くらいにしか考えてみなかったようです。

それが実際に本社が数社の運営委託会社から
プレゼントさせたという話を聞き、
やっと理解したようです。

何が理解できたのかって? 

それは、もちろん

「自分がたちが職を失う現実」を。

そんな状況になって初めて自分たちの
身の置かれている状況が分かったといいます。

概ねスクールの運営委託会社というものは
人件費を高めに設定し、後は押さえてプレゼン。

いままで経費をジャブジャブ使っていた数字と比べ
あまりにも経費削減していることだけで
「数字への意識が高い」と評価されたりする。

そして実際の運営になると、人件費を抑えて
若くて安い人材を投入し、本部はその利ザヤで設ける。

と、こんな感じの提案のカラクリが多いのです。

つまり、仮に新しい会社が今の現場のコーチを
「再雇用」するとなっても、当然給料は
ガクンと落ちますし、

こういったケースの場合、高い報酬をもらっていた
役職のコーチは大抵は生き残れません。

そりゃそうです。

月給40万のコーチを雇うより、どこの企業だって
月給20万のコーチを2人雇いたいのですから。

稀に月給40万のコーチが実働以上の数字を残せる
のであれば、残す選択はあると思いますが

若いコーチと同じようにレッスンしか出来ない
レッスン以外でお金を生み出すことが出来ない場合は
残ることは厳しいでしょう。

奥さんも子ども抱え、職を失うという
現実が近付いてきているのがリアルな現実でした。

なんとか自力で復活して、本社にアピールしたい。

そんなマネージャーの気持ちがあって
今回相談を受けることになりました。