クライアント先の若手の社員から
こんな言葉が漏れました。

・・・

今月の体験経路を統計した結果、

【広告A】と【広告B】での
体験者が一番多いという結果になりました。

ですが、【広告C】では体験者○人に対して、
○名の方が入会しており
新規の移行率が●●で高い結果となっております。

体験者が多いことは喜ぶべきことですが、
単純に体験者獲得率だけで判断するのは危険だと思います。

なぜならば、見込みが薄い体験者様を
多く呼び込んでも新規のコストがかさみ、

そのお客様を既存クラスで体験して頂くと、
既存の生徒さんが十分なサービスを受けれないことが考えられます。

そのため、来月は新規移行率が高い【広告C】を中心に
集客を考えていますが、いかがでしょうか?

【広告A】は広告コストがかかります。

そのコストを予算の中で【広告C】に回すことで、

体験者のお客様に対して

コーチを3人体制で迎えたり、
体験者だけのクラスを臨時で設置したりして、

【広告C】にコストを補てんし、
さらに新規移行率を高めるという方法を考えています。

・・・

100点の回答だと思います。
表面上の数字だけではなく、本質をとらえています。

厳密にいえば、ツッコミ所はありますが
20代前半でこの回答は素晴らしいと思います。

この方は、もちろん最初からこのような回答ができたわけではありません。

今までは全くといっていいほど
数字に対して無頓着どころか、抵抗がありました。

しかしこの1年で大きく成長しました。

全体の数字は大きくは伸びていませんが
この拠点の人材は素晴らしく伸びています。

その証拠に新規の移行率が
右肩上がりで伸びてきているのです。

体験者の数にフォーカスすれば
「まだまだ」という結論に至ります。

売り上げという点では
「まだまだ」といわざるを得ません。

しかし、「売り上げを上げることが出来る」
人材の成長と考えると、高い成長率と評価出来ます。

人材の流出が激しいこの業界では
売り上げは現場のスタッフの力に一任されています。

人さえ育ててしまえば、あとは地道な効果計測と
広告の修正で数字は伸びていきます。

しかし最初に即効性を求めて、広告の集客にだけ
着手すれば当然「取りこぼし」が多くなります。

「取りこぼし」がないように、時間はかかりますが先に
人を育てておいて「入会して頂く力」をつけてから

一気に広告で集客する。

企業は時間がかかるかもしれませんが
人材流出が多いこの業界だからこそ、

スタッフの成長にコストをかけられる企業が
生き残れるのではないでしょうか?